日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
偽関節を呈した胸骨骨折の1手術例
高田 昌彦宮本 良文
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2008 年 22 巻 7 号 p. 1012-1016

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抄録

胸骨骨折は外傷性骨折の中では比較的まれである.多くは保存的に治療できるが,転位が大きく強い疼痛がある場合,手術適応となる.一方,まれに保存的治療の経過中に偽関節を呈し,疼痛などの症状が遷延することがある.胸骨偽関節について,開心術のための胸骨切開後の報告例は散見するが,胸部外傷後の報告はほとんどない.今回我々は16歳男性の胸部外傷後の胸骨偽関節に対し,プレート固定と自家骨移植を用いた術式で,良好な結果を得た.胸骨を固定するためのプレートとしてロッキングプレートを選択した.自家骨移植を併用した胸骨のプレート固定術は,胸骨偽関節の治療方法として有用であった.

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