日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
von Hippel-Lindau病に合併した後縦隔傍神経節腫の1例
中西 崇雄青木 稔大竹 洋介辻 和雄橋本 公夫
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24 巻 (2010) 5 号 p. 879-883

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抄録

症例は20歳男性,検診で胸部異常陰影を指摘され来院,後縦隔神経原性腫瘍の術前診断で手術を施行した.術中収縮期血圧が230mmHgまで上昇した.病理検査にて傍神経節腫と診断された.術後123I-metaiodobenzylguanidineシンチにて右副腎褐色細胞腫および左後腹膜傍神経節腫を認め切除を行った.さらに小脳血管芽腫も認めたため遺伝子検査を施行しvon Hippel-Lindau病と診断された.縦隔傍神経節腫は稀な疾患であるが,周術期のトラブルを回避し完全切除を達成するためには,術前に本疾患の可能性を念頭におき,術前検査や術式を十分に検討する必要がある.またvon Hippel-Lindau病をはじめ家族性疾患の1症状として発症する場合もあり,傍神経節腫の多発,他臓器腫瘍の有無や,家族歴に留意する必要がある.

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