日本呼吸器外科学会雑誌
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原著
当センターにおける急性膿胸手術症例の検討
鮫島 譲司田尻 道彦高橋 航大森 隆広益田 宗孝
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2011 年 25 巻 7 号 p. 702-706

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抄録
今回我々は2007年4月から2010年12月の間に,当センターで胸腔鏡手術を行った急性膿胸27症例を検討した.平均年齢64.7歳(32-79歳),男女比26:1,発症から手術までの平均期間は37.1日(3-88日),基礎疾患は糖尿病9例などを認めた.起因菌は9例(33%)で同定され,平均手術時間133.0分(48-250分),平均出血量148.7ml(5-800ml)であった.急性膿胸の病期分類に従うと,滲出期0例,線維素膿性期8例,器質化期19例であった.転帰は軽快23例(20例は膿胸腔が消失.3例は膿胸腔が遺残したものの,感染徴候はないため経過観察中),再掻爬3例(2例は再掻爬後軽快,1例は再掻爬後に開窓術を施行),周術期死亡1例であった.今回の検討では器質化期が多かったにもかかわらず,83%(20例)の症例では1回の掻爬で膿胸腔が消失した.しかし,器質化期では周術期合併症が多く発生したことから,適応症例を選別していく必要がある.
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