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日本呼吸器外科学会雑誌
Vol. 26 (2012) No. 2 p. 157-161

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http://doi.org/10.2995/jacsurg.26.157

症例

70歳男性.Chronic obstructive pulmonary disease(以下COPD)を合併した低肺機能の肺癌に対し肺葉切除術を施行した.Hugh-Jones分類 II 度で1秒量0.77 Lの重症COPDに合併した肺腺癌(C-T2N0M0)に対して,まず術前呼吸リハビリテーションおよびTiotropiumbromideの吸入を行い,3週間後に1秒量が0.81 Lに改善した.術後予測1秒量は予測値の33%であったが,無効肺容量の減少効果を期待して,左上葉切除術を施行した.術後3ヵ月の1秒量は0.77 Lであり極端な低下を認めず,術後3年10ヵ月の現在,呼吸機能は安定している.一般には肺葉切除の非適応と判断された重症COPD合併肺癌に対して,呼吸リハビリの併用と手術によって無効肺容量を減少させることによって肺機能を維持することができた1例を経験した.

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