2012 年 26 巻 6 号 p. 647-653
体幹部定位放射線治療後のサルベージ手術4例につき検討した.3例は肺葉切除術を,1例は楔状切除術を施行した.体幹部定位放射線治療の影響と思われる胸壁との癒着は2例で全く認めず,2例は軽度癒着を認めた.手術は通常と変わらず遂行でき,術後経過も良好であった.今後,原発性肺癌・転移性肺癌に対する体幹部定位放射線治療が増えると予想される.これに伴い,局所再発症例に遭遇する機会も増すと思われる.このような症例に対するサルベージ手術は安全かつ有用と考える.