日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
小児に発生した肺原発平滑筋肉腫の1切除例
小林 広典鈴木 実
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キーワード: 肺原発平滑筋肉腫, 小児
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2013 年 27 巻 7 号 p. 858-862

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抄録

症例は10歳,男児.学校検診で心雑音を指摘され,近医を受診し,胸部X線写真で右上肺野に2 cm大のcoin lesionを指摘された.8ヵ月の経過観察の後,2.6 cm大に増大したため,当科紹介受診となった.胸部CTで右S1に26×24 mm大の境界明瞭,辺縁平滑で内部均一な結節影を認め,MRIでT1低信号,T2軽度低信号を呈し,肺腫瘍を疑った.経皮針生検で腫瘍は細胞異型の乏しい紡錘形細胞からなり,desminに強陽性,細胞分裂像は1/10HPFsで平滑筋腫と診断されたが,FDG-PETでSUVmax 8.7と高集積を認めたため,悪性腫瘍を疑い,胸腔鏡下に右上葉切除+ND2a.1を行った.術後病理診断は低悪性度の平滑筋肉腫であった.肺原発平滑筋肉腫の本邦報告例のうち男性に発症したものとしては最年少と考えられる1例を経験したので報告する.

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