日本呼吸器外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-4158
Print ISSN : 0919-0945
ISSN-L : 0919-0945
症例
無症状で発見されたCPAM4型の1手術例
門松 由佳上野 陽史岡阪 敏樹森 正一
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 28 巻 6 号 p. 754-758

詳細
抄録

無症状のCongenital Pulmonary Airway Malformation(CPAM)に対しての治療方針は,確立されていない.今回,我々は無症状のCPAM4型の1例を経験したので報告する.症例は無症状で肺炎などの既往のない5歳女児.健診胸部X線にて右下肺野に異常陰影を指摘された.胸部CT画像で右下葉に直径40 mmのやや壁の厚い円形嚢胞を認めた.1年間の経過観察後,嚢胞の縮小を認めなかったため胸腔鏡下右下葉切除を行った.術後経過は良好で術後8日目で退院.切除標本の割面には大小の嚢胞が形成され嚢胞壁は扁平な上皮細胞で覆われ,TTF-1陽性であった.また,異型細胞や軟骨・粘液成分は認めず嚢胞周囲に閉塞性肺炎の所見も認めなかった.以上よりCPAM 4型と診断した.CPAM4型の頻度は全体の2-4%と少なく,極めて稀な疾患であり本邦では2例目の報告である.無症状例における手術治療の是非,手術時期については一定の指針がなく,個々の症例ごとに十分な検討を行い手術時期および経過観察期間を決定していくべきである.

著者関連情報
© 2014 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top