日本呼吸器外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-4158
Print ISSN : 0919-0945
ISSN-L : 0919-0945
原著
肺類基底細胞型扁平上皮癌の9切除例の検討
藤永 卓司池田 政樹高橋 耕治
著者情報
キーワード: 肺癌, 類基底細胞癌, 手術, 予後
ジャーナル フリー

2015 年 29 巻 2 号 p. 129-134

詳細
抄録
肺類基底細胞癌は1992年にBrambillaらによって最初に臨床病理学的に検討され,1999年のWHO/IASLC分類で扁平上皮癌と大細胞癌の亜型として分類された.BSCはまれな組織型ながら予後不良であると報告されている.今回,2006年1月から2013年12月までの当院で切除した肺癌553例のうち9例が病理組織学的に肺類基底細胞型扁平上皮癌(basaloid squamous cell carcinoma;BSC)と診断され,BSCは扁平上皮癌の6.4%,肺癌全体の1.6%であった.今回我々はBSC 9症例について臨床的背景および予後について検討した.pure basaloidパターンの2症例で早期再発を認めた.術後5年生存率に関してはBSC以外の扁平上皮癌と有意差は認めなかった.
著者関連情報
© 2015 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top