大阪警察病院呼吸器外科
2017 年 31 巻 2 号 p. 193-198
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症例は16歳,女性.高校入学時の健康診断で胸部レントゲン異常を指摘され当院紹介受診.胸部CTで前縦隔から右胸腔に突出する最大径14 cmの腫瘍を認めた.経皮針生検で胸腺脂肪腫との診断を得て,腫瘍摘出術を施行した.腫瘍は周囲臓器との癒着や浸潤を認めず,術中所見から胸腺原発と推察された.腫瘍は右開胸下に胸腺とともに完全摘出した.術後病理診断は胸腺脂肪腫で,術後経過は良好である.胸腺脂肪腫は胸腺腫瘍の2-9%と報告され,稀な疾患である.前縦隔原発巨大胸腺脂肪腫の1例を経験したので報告する.
日本呼吸器外科学会雑誌 呼吸器外科
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