日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
有瘻性膿胸開窓術後にEWSによる気管支充填とVAC療法の併用が有効であった1例
山岡 賢俊菊池 慎二柳原 隆宏酒井 光昭後藤 行延佐藤 幸夫
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2018 年 32 巻 1 号 p. 46-51

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抄録

有瘻性膿胸は難治性であり,治療が長期化することが多い.今回,開窓術後にEWSを責任気管支に充填することで陰圧閉鎖(VAC)療法を加えることが可能となり,良好な経過を得た症例を経験した.症例は62歳,男性.咳嗽,発熱を主訴に前医を受診した.右中葉肺膿瘍の診断で抗菌薬を投与されるも有瘻性膿胸となり,胸腔ドレーンからは白色膿性胸水の流出と大量の気漏が持続したため,当院へ転院した.一期的な根治術は困難と判断して開窓術を行い,全身状態は改善した.しかし気漏が遷延するため,EWSによる気管支充填術を施行したところ気漏が消失し,VAC療法を併用することが可能となった.VAC療法により,開窓腔の浄化と残存肺葉の拡張が得られ,術後180日目に開窓腔は保存的に閉鎖した.

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