日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
胸腔鏡併用逆L字mini-sternotomyアプローチを用いた胸腺カルチノイドの一手術例
萩原 清彦池田 政樹村田 祥武藤永 卓司
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2019 年 33 巻 1 号 p. 63-67

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抄録

前縦隔腫瘍に対する術式として胸骨正中切開や胸腔鏡下アプローチが挙げられるが各々利点,欠点がある.当院では症例に応じ,胸骨部分正中切開に横切開を加えて胸腔鏡を併用する術式を選択している.今回,右前縦隔の胸腺カルチノイドに対して胸腔鏡併用mini-sternotomyアプローチを用いた1例を経験したので報告する.

症例は81歳男性.胸部CTで前縦隔腫瘤を指摘され,1年半の経過観察にて増大傾向を認め,胸腺腫疑いで当院を紹介受診となった.腫瘍が無名静脈に近接し,剥離操作及び胸腺動静脈処理を安全に行うために,胸腔鏡併用mini-sternotomyアプローチを選択した.胸腔鏡で腫瘍の露出や播種及び横隔神経及び内胸動静脈の走行を確認し,胸骨切開部から腫瘍と胸腺動静脈や無名静脈を良好な視野で確認でき,安全に手術を行うことができた.病理診断は非定型カルチノイドであった.

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