日本呼吸器外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-4158
Print ISSN : 0919-0945
ISSN-L : 0919-0945
症例
後縦隔ミュラー管囊胞の1手術例
喜田 裕介徳永 義昌岡本 卓
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 33 巻 1 号 p. 68-73

詳細
抄録

縦隔の囊胞性病変は,偶然発見されることが多く,鑑別として気管支囊胞や食道囊胞,心膜囊胞,ミュラー管囊胞などが挙げられる.縦隔ミュラー管囊胞は2005年にHattoriらが報告した縦隔囊胞性疾患である.組織所見より気管支原性囊胞との鑑別が問題になるが,最も重要なマーカーは免疫染色での囊胞壁のエストロゲンレセプター,プロゲステロンレセプター陽性の所見である.今回,検診発見の後縦隔に発生したミュラー管囊胞を経験したので報告する.

症例は50歳女性,検診で異常影を指摘され,当科紹介となった.CTで左第4/5椎体レベルで23×21 mmの低吸収結節を認め,囊胞性病変が疑われた.診断と治療目的に胸腔鏡下縦隔腫瘍摘出術を行った.囊胞状の構造が見られ,その内面を立方状・円柱状の単層上皮が被覆し,一部は線毛を認め,卵管上皮に類似し,免疫組織化学的検査を行いミュラー管囊胞と診断した.

著者関連情報
© 2019 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top