日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
高濃度酸素を使ったCO2蓄積法による難治性吃逆の1治療例
蒔本 好史大渕 俊朗岩﨑 昭憲
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2020 年 34 巻 2 号 p. 126-129

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抄録

我々は急性高炭酸血症により吃逆が停止する際の具体的生理条件を発見し報告した.その条件を短時間で誘導する装置を開発.難治性吃逆症例で奏功したので報告する.症例は難治性吃逆の40代女性.2年前,腹部膨満を主訴に近医を受診.吃逆による呑気症と診断された.柿蔕湯やメトクロプラミドを処方されたが改善しなかった.吃逆が原因で1年前から引きこもりとなり,向精神薬や消泡薬を内服中.各種内服薬以外に様々な民間療法(飲水,息止め,両耳に指を強く押し込むなど)も試したがいずれも奏功しなかった.当科に直接依頼があり,同意を得た後,90%酸素と10%炭酸ガスから成る混合ガスの吸入を行ったところ,吃逆は5分余で停止した.吃逆は血中炭酸ガス分圧の急速な上昇により停止することが確認された.

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