2026 年 40 巻 4 号 p. 420-424
82歳女性.胸部CT検査で偶然左肺S8末梢に径22 mmの空洞性結節病変を指摘された.経時的に増大傾向であり,原発性左下葉肺癌(cT1cN0M0,c-StageIA3)を疑い,診断および治療目的にロボット支援下左肺下葉切除およびリンパ節郭清(ND2a-1)を行った.腫瘤は褐色結節で病理組織学的には好酸性沈着物を認め,異物巨細胞浸潤や軽度の線維化,骨形成を伴っていた.好酸性沈着物はDFS染色陽性で過マンガン酸処理で染色性は消失せず,結節性肺アミロイドーシスの病理組織像だった.一方で辺縁は小型~中型のリンパ球や形質細胞が密に浸潤しており,免疫染色でCD20が陽性,CD43が一部陽性だった.さらに免疫グロブリン軽鎖はλ鎖優位の軽鎖制限を認め,結節性肺アミロイドーシスを合併した肺原発mucosa-associated lymphoid tissue(MALT)リンパ腫と診断した.