日本呼吸器外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-4158
Print ISSN : 0919-0945
縦隔副甲状腺嚢腫の2例
伊藤 靖太田 伸一郎稲葉 浩久西村 俊彦
著者情報
ジャーナル フリー

13 巻 (1999) 1 号 p. 77-82

詳細
PDFをダウンロード (2209K) 発行機関連絡先
抄録

我々は機能性と非機能性の縦隔副甲状腺嚢腫の2例を経験したので報告する.機能性の症例は32歳の女性で, 検診で胸部異常陰影を指摘され当院に入院した.高カルシウム血症を認めたが, 画像検査から胸腺嚢腫を疑って胸骨正中切開により摘出術を施行した.胸腺と連続性を有する嚢腫で, 胸腺とともに摘出した.甲状腺との連続性は認めなかった.病理学的に胸腺右葉に発生した異所性副甲状腺腺腫の嚢胞変性と診断された.術後血清カルシウムは正常化し, PTHは正常範囲内であった.非機能性の症例は62歳の女性で, 顔面浮腫を主訴に入院した.血清カルシウム及びPTHは正常で, 画像検査で縦隔に嚢腫を認めた.頚部に嚢腫の一部を触知したため経皮的嚢腫穿刺を施行し, 穿刺液中のPTHが高値を示したことから副甲状腺嚢腫と診断した.頚部襟状切開にて嚢腫摘出術を施行し, 病理学的に嚢腫壁に副甲状腺組織を認めた.

著者関連情報
© 日本呼吸器外科学会
前の記事 次の記事

閲覧履歴
feedback
Top