日本呼吸器外科学会雑誌
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難治性術後有瘻性膿胸に対しGRFGglue塗布と有茎大網充填術により治癒せしめた1例
金光 真治高尾 仁二鈴木 友彰藤永 一弥島本 亮下野 高嗣矢田 公並河 尚二
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1999 年 13 巻 7 号 p. 904-909

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抄録
肺切除後の難治性有瘻性膿胸に対して気管支断端Gelatin-Resorcinol Formaldehyde-Glutaraldehyde glue (GRFG glue) 塗布および大網充填術を施行し, 治癒せしめた症例を報告する.症例は31歳, 女性.子宮頚癌の両側肺転移に対する右S6区域切除と中, 下葉の部分切除および左Sloの部分切除を施行した.術後air leakageが遷延し, 塩酸ドキシサイクリン200mg胸腔内注入, そしてfibrin glue注入するも効果なかった.その後, aspergillus fumigatusによる膿胸となり, Fluconazole 静注及びAmphotericin-Bの胸腔内洗浄を開始した.気管支鏡下閉塞テストを行い, 責任領域を確認後, fibrin glueを気管支腔内に注入するも数時間後に再発を認めた.胸腔内排液からのアスペルギルス培養陰性化後, 再開胸, 膿胸腔郭清, 気管支断端に対する GRFGglue 塗布, 遺残腔に対する有茎大網充填を施行した.術直後よりair leakage消失し, 退院した.縫合閉鎖困難な術後気管支瘻に対してGRFG glue塗布による瘻孔閉鎖法は有効であると思われた.
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