日本呼吸器外科学会雑誌
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超高齢者非小細胞肺癌切除例の臨床的検討
高橋 修濱武 基陽金子 聡中橋 恒
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2001 年 15 巻 7 号 p. 727-731

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抄録

80歳以上の超高齢者非小細胞肺癌完全切除例29例を対象として手術成績, 合併症, 予後について検討した.累積5年生存率は48.3%であった.対象症例の病理学的病期別の5年生存率は, I期56.7%, II, III, IV期38.1%で, 有意差を認めなかった.縮小手術の5年生存率は80 .2%と比較的良好な予後が得られ, ドレーン留置期間, 術後在院期間が短い傾向を示した.耐術能が低下していると考えられる超高齢者の小型非小細胞肺癌に対しては, QOLの面からも縮小手術を選択肢の1つとして考慮してもよいと考えられた.

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