日本呼吸器外科学会雑誌
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胸部単純X線写真が診断に有用であった右主気管支断裂損傷の1例
西海 昇藤森 賢濱本 篤米谷 文雄加賀 基知三岩崎 正之井上 宏司
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2002 年 16 巻 1 号 p. 85-89

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抄録
気管・気管支断裂損傷は, 鈍的胸部外傷の中で頻度は少ないが, 致命率は高い.われわれは, 受傷初期の胸部単純X線写真が診断に有用であった, 18歳男性のバイク外傷による右主気管支断裂損傷 (日本外傷学会, 気管, 気管支損傷分類Ib) の1例を経験した.胸部単純X線写真上, tracheobronchial stripeの描出, 進行性の縦走する気管と右主気管支周囲の透亮像, continuous diaphragm sign, 右側のNaclerio's V-signを認め, これらは縦隔気腫を示唆する所見であった.さらに, 奇静脈近傍の右主気管支陰影は不鮮明化し, その外側に血腫像を認めた.以上の所見から右主気管支断裂損傷が示唆された.手術は損傷部位を直接縫合閉鎖し, 救命した.
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