日本呼吸器外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-4158
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若年者自然気胸の術中診断に基づいた術式についての検討
切除断端再発の観点から
野田 雅史磯上 勝彦小林 俊介
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17 巻 (2003) 4 号 p. 474-479

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抄録

1996年~2001年の約5年間に自然気胸により胸腔鏡下手術を施行した25歳以下の若年者42例を対象とし,(A) 切除断端未処置群,(B) フィブリン糊使用群, (C) フィブリン糊+ポリグリコール酸フェルト使用群に分け再発率を検討した.また, 切除断端に対する付加処置が妥当かどうかを検討するため, 病巣所見を, 病巣の数, 占拠部位, 性状にわけ, 付加処置に応じた再発率の検討をおこなった.結果は (A) 群で16例中3例 (18.8%),(B) 群で8例中2例 (25.0%) の再発を認めた. (C) では再発を認めなかった.また術中所見別では多発性, 亜区域以上の症例で (C) 群で再発を抑制する傾向を認め, スキップ状病変を有する症例では (C) 群で有意に再発を抑制した.一方, 単発もしくは連続性ブラで, 限局性の病変では3群いずれも再発を認めなかった.以上より, フィブリン糊+ポリグリコール酸フェルトによる切除断端に対する付加処置は, 多発, スキップ状病変に対しては有効であるが, 単発, 限局性のブラに対しては必ずしも有効とは言えない可能性がある.

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