日本呼吸器外科学会雑誌
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非定型抗酸菌症 (M. szulgai) の2切除例
榊原 賢士奥脇 英人野村 友清伊藤 秀幸森田 敬知
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2004 年 18 巻 1 号 p. 33-37

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抄録
M. szulgaiの2切除例を経験した.症例1: 70歳男性.肺結核に対して右上葉切除の既往あり.1989年喀血で受診し, M. szulgai症と診断された.その後, 抗結核薬による治療をおこなっていた.右肺は, 気管支断端瘻をともなった荒蕪肺となり, 菌陰性化せず, 喀血を繰り返えすため, 右胸膜肺全摘をおこなった.症例2: 42才男性.1998年1月右上葉の異常陰影を指摘, 喀疾検査にてM.kansasiiと診断された.治療中, 排菌続き, 右上葉嚢胞内に混合感染を繰り返えすため, 右上葉切除を行った.空洞壁組織よりM. szulgaiを同定した.2例とも術後排菌なく経過良好である.
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