18 巻 (2004) 4 号 p. 563-566
症例は, 39才男性.検診にて胸部異常影を指摘され, 当科受診.以前よりvon Recklinghausen病の診断を受けていた.胸部レントゲン写真において大動脈弓に接する腫瘤影を認め, 胸部MRIでは, 大動脈弓付近に左迷走神経の走向に一致する8×4×3cm大の腫瘤影を認めた.以上より, 神経原性腫瘍 (特に迷走神経由来) を考え手術を施行した.腫瘍は迷走神経の反回神経分岐部付近から発生していた.腫瘍を完全切除するために, 迷走神経と反回神経を切断し腫瘍を摘出した.腫瘍は, 8×4.5×3cm, 充実性で, 割面は乳白色であった.病理組織学的検査にて, 神経線維腫と診断され, 悪性所見は認めなかった.以上よりvon Recklinghausen病に合併した胸腔内迷走神経発生の神経線維腫と診断した.