8 巻 (1994) 1 号 p. 87-91
肺の多発性xanthogramlomaの1切除例を報告した.症例は63歳の男性で胸部X線異常陰影を主訴として入院.胸部X線写真では右肺中葉と下葉に腫瘤状陰影を認めた.術前検査では確定診断には至らなかったが肺の悪性腫瘍を疑い手術を施行し, 病理組織学的に肺の多発性xmthogranulomaと診断された.Xanthogranulomaは, 腫瘍類似病変として炎症性偽腫瘍の中に分類されており, 近年報告例が増加している.本症の術前診断は困難であるが, 診断手技を駆使して病理診断を得るよう努めるべきである.開胸術を施行するに際しては可能な限り肺機能温存術式の選択に心がけるべきである.