9 巻 (1995) 5 号 p. 592-596
肺手術に伴うAir leakに対し, 新しい生体接着剤GRFG glueの有用性につき検討した.
対象は高齢者で気腫性病変や胸膜癒着が高度で, 肺切離面, 剥離面など肺胸膜欠損部からのAir leakが高度の症例や, 縮小手術としての区域切除等で切離面の広い症例でFibrin glueではAir leakの閉鎖が困難と判断された症例11例である.Glueの使用量は1症例当り2~4m/で, 接着層の再剥離は見られず, 塗布後の密封試験で11例中5例が完全に閉鎖し, 1例を除く他の5例も塗布部からのAir leakは殆ど見られなかった.ドレーンからのAir leak消失までの日数, 抜管時期はそれぞれ平均1.3病日, 3.6病日であった.ホルマリンの過剰塗布や接着郎以外への付着に注意すれば臨床上毒性は無かった.
将来Fibrin glueに代わる有用な接着剤と思われる.