2007 年 2 巻 1 号 p. 37-42
本研究はリメディアル講座を受講している学生の学習動機を明らかにすることを目的とした。その結果今回の調査に協力してくれた学生全体の傾向として,「新しいことを知りたいという気持ちから」といった学習内容の重要性を重視する動機に同意する学生の割合は比較的高いが,「仲間から尊敬されるため」といった学習内容とはあまり関係のない動機に同意する学生の割合は低いことが分かった。また,個々の学生の自由記述から,「勉強ができなくても生きていける」など,学生の中にはそもそも勉強の必要性をあまり感じていない者や「勉強ができると友達ができない」など,勉強ができることが負の価値観を持つ学習環境で勉強をする学生がいることが明らかになった。