日本糖尿病教育・看護学会誌
Online ISSN : 2432-3713
Print ISSN : 1342-8497
ISSN-L : 1342-8497
研究報告
インスリンポンプを使用している小学生の学校生活の現状
出野 慶子髙山 充河上 智香天野 里奈中村 伸枝金丸 友
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 23 巻 1 号 p. 18-24

詳細
抄録

本研究の目的は,インスリンポンプを使用している1型糖尿病をもつ小学生の学校生活の現状を明らかにし,学校生活における支援について検討することである.インスリンポンプ療法を実施している小学生6名を対象とし,家族会主催のキャンプにおいてグループインタビューを実施した.その結果,インスリンポンプの使用に関連して困ったこととしては,【ポンプトラブル】【自分に関心が集まる】【クラスメートの言動に困惑】【補食に対する羨望】の4カテゴリーが抽出され,学校関係者のかかわりに対しては,【特別扱いされたくない】【過剰な心配は不要】【病気の子どもと見られる困惑】【適切な対応の要望】の4カテゴリーが抽出された.学童期の子どもにとってクラスメートとの関係性は重要であり,クラスメートの理解・協力が得られる支援,および学童期の子どもの特徴を踏まえて学校関係者が子どもにかかわれるように支援する重要性が示唆された.

著者関連情報
© 2019 一般社団法人 日本糖尿病教育・看護学会
前の記事 次の記事
feedback
Top