抄録
大規模地震時が発生した際には,被災建物に対する建物被害認定を迅速に行い,生活再建のための罹災証明書をいち早く発行する必要がある.このためには,多数の判定員が必要であり,危険な環境の被災地内での困難な作業が想定される.これらの現状を踏まえると,IT技術を用いて被災地内と被災地外を有機的に結び付け,迅速な建物被害認定と罹災証明書の発行を支援する仕組みが非常に重要であると考えられる.そこで本研究では,スマートフォン・Webを用いた建物被害認定の遠隔判定システムを開発し.これらの機能に関して,建物被害認定の自治体へのヒアリングを通じて有効性の評価を行った.