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日本地震工学会論文集
Vol. 16 (2016) No. 1 特集号「第14回日本地震工学シンポジウム」その2 p. 1_309-1_321

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http://doi.org/10.5610/jaee.16.1_309

論文

2011年東北地方太平洋沖地震の本震では、福島県浪江町の市街地において地震動による建物被害が発生した。周辺の市町村と比較して建物被害が顕著であるのみならず、市街地においても地区毎の被害率に差が見られた。本研究では、被害率の差の原因を調べるため、地区毎の表層地盤構造の違いを明らかにすることを目的とした常時微動観測、および臨時余震観測を実施した。微動H/Vスペクトルによる卓越周波数の分布、および微動アレー観測により求められる表層のS波速度モデルによると、市街地では概ね一様な表層地盤が示唆される。また、臨時余震観測の記録から地区毎の震動特性の差を比較したところ、PGV比およびスペクトル比において、差がばらつきの範囲内であった。震動特性の差の小さいサイト間を評価する場合にはばらつきの影響を考慮する必要があり、本研究のように狭い範囲を対象とした評価では特にその問題が顕在化するため、ばらつきの程度に応じて評価の対象とする空間解像度を定めることが重要である。

Copyright © 2016 一般社団法人 日本地震工学会

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