2016 年 16 巻 10 号 p. 10_127-10_145
2014年に発生した長野県北部の地震を対象として、震度6弱を観測した全ての強震観測点と、震度5強を観測した一部の強震観測点周辺の建物の被害調査を行った。その結果、いくつかの観測点で外装材の剥落といった建物の軽微な被害は見られたが、いずれの観測点でも、大破・全壊といった建物の大きな被害は見られなかった。観測された強震記録の性質について検討した結果、そのほとんどが周期0.5秒以下の極短周期が卓越した地震動で、建物の大きな被害と相関を持つ周期1-1.5秒応答は小さく、このことが震度が大きいにも関わらず建物の大きな被害が生じなかった原因と考えられる。