1923年関東地震における千葉県の詳細な震度分布を推定するために、当時の地質調査所の被害報告書に書かれている木造住家の全潰数、半潰数、墓石の転倒率などを整理しデータベース化した。地調の報告書には、市町村単位の被害集計よりさらに細かい大字毎の集計値が記載されており、それらを用いて500箇所以上で震度を評価することができた。千葉県は、東京都、神奈川県とともに最も大きな被害を出した地域の1つであり、県内は大きな地震動に襲われた。ここでまとめたデータベースならびに詳細震度分布は、今後の千葉県における地震動予測に役立つことが期待される。