日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
ISSN-L : 1884-6246
震源を事前に特定できない内陸地殻内地震による地震動レベル
地質学的調査による地震の分類と強震観測記録に基づく上限レベルの検討
加藤 研一宮腰 勝義武村 雅之井上 大榮上田 圭一壇 一男
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2004 年 4 巻 4 号 p. 46-86

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抄録

内陸地殻内で発生する地震を対象として、既存の活断層図等の文献による調査、空中写真判読によるリニアメント調査、現地における地表踏査等の詳細な地質学的調査によっても、震源位置と地震規模を前もって特定できない地震を「震源を事前に特定できない地震」と定義し、その地震動レベルを震源近傍の硬質地盤上の強震記録を用いて設定した。検討対象は、日本およびカリフォルニアで発生した計41 の内陸地殻内地震である。地質学的調査による地震の分類を行い、9 地震12 地点の計15 記録 (30 水平成分) の強震記録を、震源を事前に特定できない地震の上限レベルの検討に用いた。Vs=700m/s 相当の岩盤上における水平方向の地震動の上限レベルとして、最大加速度値450 cm/s/s、加速度応答値1200cm/s/s、速度応答値100 cm/s が得られた。

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