2018 年 11 巻 1 号 p. 25-33
新学習指導要領では,情報科特有の視点としてモデル化の手法を用いたり,情報技術の活用としてシミュレーションを実行したりできることが求められており,モデル化とシミュレーションがより一層重要になっている.本研究は「モデル化とシミュレーション」で,現行の教科書に準拠した授業の流れに,モデル化の事象の捉え方が大きく異なるマルチエージェント・シミュレーションを取り入れた授業実践を通して,その特徴を検証することを目的とする.その結果,モデル化のしやすさやシミュレーションの特徴の理解がみられた.また問題解決を行う際に,現実に近い視点から行うことができることがわかった.