日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
小腸穿孔による腹膜炎に対してopen abdominal managementを施行した1例
箕輪 啓太高階 謙一郎下村 克己
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2018 年 38 巻 3 号 p. 555-558

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抄録

症例は76歳女性。交通事故で前医へ搬送され,右横隔膜損傷,肝損傷,右腎損傷,骨盤骨折,左大腿骨骨折,右脛腓骨骨折による出血性ショックと診断されて当院へ転院となった。第1病日に左大腿骨骨折と骨盤骨折に対して創外固定術を,第7病日に骨盤骨折に対して内固定術施行した。第8病日に発熱,第11病日に血圧低下の出現,骨折部に留置したドレーンから便性排液を認めた。術中所見から小腸穿孔による腹膜炎と診断し,腹腔内所見からvacuum packing closure(以下,VPC)によるopen abdominal management(以下,OAM)とした。第14病日にドレナージ不良でVPCからvacuum assisted closure(以下,VAC)に変更した。第17病日に腸管吻合したが,術後縫合不全で第22病日に人工肛門造設術を施行した。第53病日にVAC離脱し,リハビリ目的に第125病日に他院転院となった。OAMにおいてVPCでのドレナージ不良が生じた場合にはVACへの変更も念頭に置くべきである。

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© 2018, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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