日本腹部救急医学会雑誌
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急性腹症に対する腹腔鏡補助下大腸手術の応用
池田 英二古谷 四郎辻 尚志平井 隆二高木 章司佃 和憲村岡 孝幸鶴見 哲也
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2006 年 26 巻 1 号 p. 37-42

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抄録

急性腹症に対する腹腔鏡補助下大腸手術 (以下, LAC) の有用性について検討した. 対象は過去6年7ヵ月間のLAC241例中, 急性腹症に適応を拡げた2002年4月からの23例でイレウス20例, 腹膜炎3例である. 急性腹症でのLACの適応は術前減圧で操作腔が確保できるイレウス例と限局性腹膜炎例とした. 同時期開腹急性腹症51例と比較したところ, 開腹例で有意に腹膜炎例やS状結腸以深例の占める割合が多かった. 術式では開腹例で有意に人工肛門造設例が多く, 術中出血量は開腹例が有意に多かった. 緊急LAC例の開腹移行率は待期LAC例と有意差はなく, 術後合併症発生は開腹での19例が有意に多く, 緊急LAC例では軽度創感染1例のみであり, 待期的LAC例と発生率に有意差はなかった. LAC例での癌に対する根治術施行10例の平均観察期間は22ヵ月で全例無再発生存中である. LACは急性腹症においても有効と思われた.

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