日本腹部救急医学会雑誌
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回腸子宮内膜症による腸閉塞の1例
杉村 啓二郎仁田 豊生水谷 知央近藤 哲矢山本 淳史尾関 豊関戸 康友
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キーワード: 回腸子宮内膜症, 腸閉塞
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2006 年 26 巻 1 号 p. 69-72

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抄録

まれな回腸子宮内膜症による腸閉塞症例を経験したので報告する. 症例は41歳, 女性. 主訴は腹痛, 嘔吐. 32歳時に左卵巣子宮内膜症に対し, 左付属器摘出術を受けていた. 2004年2月中旬右下腹部痛, 嘔吐が出現し, 近医を受診し腸閉塞の診断で当科に紹介となった. 入院時, 右下腹部に腹膜刺激症状を認めた. 血液検査では, WBC 17, 200/mm3, CRP 14.1mg/dlであった. 腹部単純X線では拡張した小腸ガス像を認めた. 腹部CTでは, 拡張した小腸像および少量の腹水を認めた. 以上から腸閉塞の診断で, 手術を施行した. 開腹すると, 回腸末端から10cmと20cm口側の2ヵ所の回腸が子宮後面に癒着し, その問でループを形成していた. 癒着を剥離したが, その2ヵ所の癒着部で狭窄をきたしていたため, 狭窄部をあわせて切除した. 病理組織学的には, 狭窄部漿膜から筋層にかけて子宮内膜組織を認めた. 腸管子宮内膜症のなかでも, 回腸子宮内膜症はまれであり報告した.

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