日本腹部救急医学会雑誌
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胃癌穿孔4例の検討
和久 利彦
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キーワード: 胃癌穿孔, 早期胃癌
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2006 年 26 巻 1 号 p. 73-76

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抄録

胃癌の穿孔は比較的まれな病態である. 1991年から2003年までの過去13年間の当科における胃癌の穿孔例は4例で, 上部消化管穿孔51例中7.8%, さらに胃穿孔13例中30.8%を占め高率であり, 胃穿孔の際には胃癌を念頭に置く必要があると考えられた. 4例中3例は高齢者であった. 癌占拠部位はL3例, M1例で穿孔部位は癌占拠部位と一致し全例前壁であった. 全例に胃切除術を施行した. 肉眼型は0型 (III+IIc) が1例, 2型が1例, 3型が2例, 組織型は印環細胞癌が1例, 粘液癌が2例, 中分化型管状腺癌が1例であった. 術前診断は予定手術の待機中の2例, 術中診断は1例, 術後診断は早期胃癌穿孔の症例であった. 高齢であっても全身状態が許せば一期的な治癒切除を目指すことを原則とし, 全身状態の面からそれができない場合や術後はじめて胃癌の診断がなされた場合に限り手術を二期に分割すべきであると考えられる.

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