教育メディア研究
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コンピュータに対する高校生・大学生の態度 : 10年間の比較
平田 賢一久野 浩志
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ジャーナル オープンアクセス

2003 年 10 巻 1 号 p. 19-25

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抄録

過去10年における情報技術の進歩.と社会の情報化の進展は、コンピュータを身近なものとし、学校や家庭における利用を大きく促進した。本研究は、このような過去10年間のコンピュータ普及と利用環境の改善が、高校生や大学生のコンピュータに対する態度にどのような効果をもたらしたかを検討した。その結果、高校生と大学生のコンピュータに対する態度は10年前と比較してより肯定的、積極的となっていることが見いだされた。しかし、この10年のコンピュータ利用環境の向上は、男子のコンピュータ態度をよりポジティブに変えることに寄与したが、女子には限られた効果しかもたらさなかったようだ。コンピュータの利用や態度にみられる性差については、コンピュータ利用環境の改善のみならず、社会的、心理的な要因にも目を向けていく必要があり、今後本格化されるであろう学校における情報教育の課題となろう。

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© 2003 日本教育メディア学会
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