教育メディア研究
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高等教育におけるCALL実践の特徴(<特集>デジタル時代の教育メディア理論と実践)
村上 正行寺嶋 浩介
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ジャーナル オープンアクセス

2004 年 10 巻 2 号 p. 47-52

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抄録

本稿では、近年増加してきている高等教育におけるCALL実践の特徴に注目して分類、概観した上で、CALLの今後の展望について考察した。まず、CALL実践を環境提供型、個別学習型、交流型、融合型の4種類に分類し、それぞれの特徴や問題点について述べた。また、2ヶ国語の比較に注目したティームティーチングによる「マルチリンガルCALL授業」を紹介した。今後の展望として、(1) 4分類の実践それぞれに特徴があり、教育目的に応じて語学教育のカリキュラムの中にどのように位置づけていけばいいのか、を考慮する必要がある(2) 言語や文化などの比較を通した多様な視点の提供といった指導を行う際にメディアは非常に親和性が高く、有効に働くと考えられる(3) CALLを効果的に行うためには、優れた教材が必要となるため、教材作成のスタッフを確保し、体系化していくことが必須となる、ということを示した。

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© 2004 日本教育メディア学会
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