本論文では,大学における有効なSNSの活用について明らかにすることを目的として, SNSの特徴をふまえた大学での活用について論じ,京都外国語大学で運用しているSNSを活用した教育実践や教育改善の取り組みについて報告し,考察を行なう。SNSを大学で利用する場合,日記やコミュニティなどの機能を利用することによって,支援の対象を授業中心から大学全体へと範囲を拡張することができる。また,大学固有の問題についての議論や情報共有が可能となり, FDやSDなどにも活用できる。京都外国語大学でSNSを活用して,授業での利用やフランスとの交流, FDでの利用,授業評価アンケートに関する調査などを行なった。大学でSNSを運用する際に重要になるのは,自己紹介や日記などのパーソナルな情報の提供,参加者にとって役に立つ情報の共有,を促進することであることを示した。