2003 年 9 巻 2 号 p. 55-59
本稿では、学校放送の変遷を俯瞰し、今後の可能性を展望した。放送教育利用率推移の背景には、メディア環境、学習指導要領の改定・それに伴うカリキュラム編成、教授・学習スタイルの変容が深く関連している。現在、学校放送利用は「衰退」とされているものの、その実践は従来の放送からの発展学習の形態をとりながら、多様な学習の展開が試みられている。その多様な学習展開を支えるためには、学校放送単体ではなく、他のメディアと連動する形で求められている。その中で有効なデジタル・アーカイブ化、授業プランの共有の重要性を指摘した。