選挙研究
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2000年総選挙
党首評価と投票行動
蒲島 郁夫今井 亮佑
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2001 年 16 巻 p. 5-17,180

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抄録

「神の国」をはじめ一連の発言で首相としての資質を問われた森首相に対する評価は2000年総選挙での有権者の投票行動に影響していたのか。本稿の目的は,2000年総選挙を題材に,従来あまり注目されることのなかった党首評価と投票行動の関連を明らかにし,日本の投票行動研究に新たな理論的貢献を試みることにあった。分析の結果明らかになったことは,次の3点である。第1に,投票行動に党首評価は影響を与えており,しかもその影響は小選挙区よりも比例区に顕著に見られた。第2に,党首評価は小選挙区•比例区の2票の使い方,いわゆる分割投票にも影響を与えていた。そして第3に,森首相に対する評価には内閣業績評価,「神の国」「国体」など一連の発言に対する評価,自公保という連立の枠組に対する評価が影響を与えており,中でも発言に対する評価の影響が最も大きかった。

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