選挙研究
Online ISSN : 1884-0353
Print ISSN : 0912-3512
ISSN-L : 0912-3512
2001年イギリス保守党党首選挙と党員
渡辺 容一郎
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 19 巻 p. 61-71,172

詳細
抄録

本稿は,イギリス保守党史上初めて「草の根」党員による郵送投票で新党首を選出した,2001年の同党首選挙を考察の対象としている。具体的には,2大候補者(クラークとダンカンスミス)のスタンスやキャンペーンの特質と,一般党員の基本的性格などを整理した上で,保守党「草の根」の大多数(61%)がダンカンスミスを選択した要因,ならびにダンカンスミス選出の意義について明らかにするものである。2大候補者のスタンス,主張,キャンペーンスタイルは正反対といってもよく,党員たちからすれば比較的わかりやすい選挙となった。選挙の性質上データが極めて制約されているにせよ,ダンカンスミス選出の主な要因として,高齢化した多くの党員たちにその社会的スタンスや欧州観等が受け入れられたことが挙げられ,1997年以降‘English-based rump’となった党の現,状と課題(分裂の回避など)を直接反映した結果であることも確認された。

著者関連情報
© 日本選挙学会
前の記事 次の記事
feedback
Top