日本原子力学会誌ATOMOΣ
Online ISSN : 2433-7285
Print ISSN : 1882-2606
解説
LNT再考 放射線の生体影響を考える
真鍋 勇一郎中村 一成中島 裕夫角山 雄一坂東 昌子
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2014 年 56 巻 11 号 p. 705-708

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抄録

 マラーのショウジョウバエの実験以後,放射線のリスクは,総線量で決まることが示され,LNT(直線しきい値なし(仮説))が放射線防護の基礎となった。しかしながら,後にラッセルらによって,線量率効果の存在が示された。これらの異なった種に対する結果を,統一的に理解し,それをヒトまで援用する手法として数理モデルを提案する。更にスケーリング則を導入すると,様々な種の実験データを統一的に理解できる。これは放射線リスク評価に新しい知見を加えるだろう。

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© 2014 一般社団法人 日本原子力学会
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