2019 年 61 巻 1 号 p. 3-13
我が国の核燃料サイクルの中核と位置付けられていた「もんじゅ」。その廃炉はなぜ決まったのか。私たちはそこから,何を学ぶべきか。さらにそれは,今後の核燃料サイクル政策に,どのような影響をもたらし,私たちはどうふるまうべきなのか。座談会では「もんじゅ」の設計や建設,運転,そして廃炉に関わってきた当事者を交え,これらの問題を議論した。その結果,「もんじゅ」のような国家プロジェクトのあり方や進め方については強力なリーダーシップが必要で,その不在こそが失敗の大きな一因であり,このことは今も解決されることなく,温存されたままではないかとの指摘がなされた。