2021 年 63 巻 9 号 p. 640-644
米国産業界は,リスク情報活用を通じて過去20年以上にわたり,安全と運転の実績の改善を両立させてきた。国内原子力事業者は,リスク情報を活用した意思決定(RIDM)を発電所のマネジメントに導入し,より効果的にリスクを低減し安全性を向上させるとともに,発電所の稼働率向上に向け効果的,効率的運用のため「リスク情報活用の実現に向けた戦略プランおよびアクションプラン」に沿った取り組みを進めている。原子力リスク研究センターは,この事業者のRIDM推進の支援,および,RIDMに必要な産業界共通のPRA研究推進に取り組んでいる。