2023 年 65 巻 11 号 p. 674-679
本研究専門委員会(本委員会)では,東京電力ホールディングス株式会社(東電)福島第一原子力発電所(1F)事故後の核分裂生成物(FP)挙動を予測可能な技術に高めて廃炉作業に貢献することと,1F事故進展事象の把握で得られた情報をソースターム(ST)の予測技術の向上に反映させ,原子炉安全の一層の向上に繋げることを目標とした活動を実施している。この2年間では,分野毎に拡大幹事会(担当幹事と有志者)を組織し,これまでの12年間の1F実機調査や1F関連研究で得られた情報を調査し,1F廃炉における燃料デブリやFP挙動の予測,およびST予測精度向上に必要な,今後本委員会で重点的に取り組むべき技術課題を決定した。今後委員会を延長し,決定した取り組むべき技術課題の解決に向けた道筋の議論を進める。