日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
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副腎皮質腫瘍の外科
石戸谷 滋人荒井 陽一
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2012 年 29 巻 1 号 p. 26-30

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抄録

副腎皮質腫瘍の外科治療において対象となる疾患は①原発性アルドステロン症,②クッシング症候群/サブクリニカルクッシング症候群,③非機能性腺腫(副腎皮質癌)である。診断には画像検査と内分泌学的検査が行われる。画像検査ではCTが必須で,副腎シンチグラム,PET検査が必要に応じて追加される。近年原発性アルドステロン症の診断において副腎静脈サンプリングが普及し,診断及び手術数が増加している。手術に関しては腹腔鏡下副腎摘除術の手技が確立され,標準となった。各学会が示しているガイドラインに従っての遂行が望まれる。良性であれば過剰なホルモン環境の是正が目的であり,可能な限り低侵襲で行うことが,悪性(疑い)であればその全摘出が目的となり,可能な限り根治的に行うことが求められる。

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