日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
Print ISSN : 2186-9545
症例報告
Paclitaxelと放射線外照射により症状緩和を得た甲状腺未分化癌の1例
大石 一行澁谷 祐一
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2014 年 31 巻 1 号 p. 69-73

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抄録

症例は84歳女性。2001年甲状腺乳頭癌に対して左葉切除術を施行した。その後2009年2月に局所再発,気管浸潤,上縦隔リンパ節転移,肺転移を認め,残存甲状腺全摘術,喉頭全摘術を施行した。2010年12月気管孔右側の膨隆と呼吸困難を認めたため当科を受診し,穿刺吸引細胞診で未分化癌と診断された。気管チューブを挿入し気道を確保したが腫瘤の増大傾向が早いためPaclitaxelと放射線外照射による放射線化学療法を施行した。その後頸部腫瘤は縮小し気道確保,経口摂取可能となるなど著明な症状緩和を得た。Weekly Paclitaxel 1コースを追加したが,肝転移が出現し,追加治療は希望されず6月に原病死した。甲状腺未分化癌は治療抵抗性で,集学的治療によっても症状緩和が困難であることが多い。今回放射線化学療法により症状緩和を得た1例を経験したので報告する。

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