日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
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特集2
褐色細胞腫とパラガングリオーマに対する後腹膜到達法での腹腔鏡手術
星 昭夫寺地 敏郎
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2014 年 32 巻 1 号 p. 19-23

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抄録

副腎腫瘍に対する腹腔鏡手術は標準術式として確立しており,主に経腹膜到達法が選択されている。しかし,径が大きい褐色細胞腫やパラガングリオーマに対する腹腔鏡手術は,通常の経腹膜到達法では手術が困難なことがある。これら困難症例に対し,われわれは後腹膜到達法による腹腔鏡手術を施行している。褐色細胞腫やパラガングリオーマに認める豊富な血管は主に背側から腫瘍に至る。特に径6cmを超える大径の腫瘍では腫瘍血管の発達が顕著で,この血管束を適切に処理してゆくことが安全な手術に重要である。後腹膜到達法ではこれら血管束を早い段階で処理でき,腫瘍血流を減少させつつ手術を行えるため,血管が豊富な大径の褐色細胞腫やパラガングリオーマに有用であると考えている。当科における手術手技と周術期成績を報告する。

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