各種ストレッチフィルムの包装効果を数種の青果物を用いて従来のポリエチレン袋と比較した。設けた区は無包装区, ポリエチレン袋無孔区 (PE) ならびに有孔区 (PEpf), ストレッチフィルム包装区 [ポリエチレンストレッチ (PES), ポリ塩化ビニルストレッチ (PVCS), ポリブタジエンストレッチ (PBS)] である。
(1) 各フィルムで包装したグリーンアスパラガス, シュンギク, カイワレダイコンの外観の変化を比較した。無包装区およびPEpf区は商品性の限界に速く達し, PE区は一般に最も長く鮮度を保った。ストレッチフィルム包装区の鮮度保持期間はその中間であった。
(2) 青ウメ, トマト, バナナなど追熟果実を各フィルムで包装した場合, 追熟の進行はPEpf区, ストレッチフィルム区, PE区の順に速かった。ストレッチフィルム区の間には明らかな差は認められなかった。
(3) 包装内ガス濃度をみると, PE区に比ベストレッチフィルム区でO2濃度は高く, CO2濃度は低かった。またストレッチフィルム区の間に大差は認められなかった。
(4) 重量減少率はPE区で最も小さく, 次いで, 多くの場合PES区であった。ストレッチフィルムの中でも相当に差があり, PVCS区の重量減少が常に大きかった。
(5) 各フィルム包装が含有成分の変化に及ぼす影響を, アスコルビン酸と滴定酸について調べた。グリーンァスパラガスにおけるアスコルビン酸の保持率は, PE区で最も大きく, ストレッチフィルム各区よりかなり勝っていた。ストレッチフィルム区の間には明らかな差は認められなかった。青ウメについて滴定酸を測定したが, 各包装区の間に明らかな差は認められなかった。
(6) 青ウメで認められた低温障害の発生状態は, 6℃貯蔵の場合PEpf区で褐変, ストレッチフィルム区でpittingであった。PE区での発生は認められなかった。1℃貯蔵における発生状態はすべての区で褐変であった。その程度はPE区, PEpf区に比ベストレッチフィルム区で抑えられていた。