日本食品保蔵科学会誌
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ビタミンC供給量をもとにした食料自給率における果実の貢献度
野口 真己長谷川 美典梶浦 一郎
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33 巻 (2007) 4 号 p. 203-207

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抄録

農林水産省の食料需給表の計算方法に従いビタミンCの食品群別供給量を求め, 各種食品の貢献度を計算した結果, 野菜類と果実類の貢献度が高く, 果実類の中では特にカンキツ類からの供給量が多いことがわかった。さらに各種統計資料から国産品由来と輸入品由来の内訳を計算した結果, 国産品からのビタミンC供給量は30年間で減少しており, 日本は2001年度ではビタミンCの成人1人1日あたり摂取推奨量100mgを国産農産物だけで供給できておらず, ビタミンCベースの自給率は2001年度では7割を下回っていた。一方, 国産果実からのビタミンC供給量は減少しているにもかかわらず, 輸入果実が増加しているため, 果実類全体からのビタミンC供給量は30年間で増加してきた。このことは, 日本でビタミンC供給の海外依存度が増加し, ビタミンCベースの自給率が低下したことの一因でもあった。栄養成分の一つであるビタミンCベースで自給率を計算した結果, 食料安全保障の点から考えると, 国民全体に摂取推奨量を賄える分だけを国産品から確保するためには, 国産生鮮果実の生産と消費の両方の拡大を実現することがきわめて重要であることがわかった。

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